2018.07.03ボイトレの知識
【ボイトレ準備】正しいうがいのやり方を覚えよう!
--はじめに
痰が絡んだり、喉の調子が良くないときは、うがいをしてみましょう。
正しくて効果的なうがいをすることで、ボイトレ・ボイスケアになります。
■うがいの効果
(1)菌やホコリを体外へ
通常は粘膜と繊毛が喉に入ってくる異物を捕まえて、体内に入らないようにします。うがいには、これらの菌やホコリを粘膜ごと体外へ出す効果があります。
(2)喉への刺激と潤い
喉を適度に刺激して粘液の分泌や血行を盛んにしてくれます。さらに、潤いを保つことで線毛運動の衰えを防ぐ効果もあります。
■うがい薬?塩?何かいれたほうがいいの?
(1)うがい薬
抗炎症作用と殺菌作用の2つがあります。自分の喉の状態によって、これら2つを使い分ける必要があります。
1.抗炎症作用
炎症を抑える効果があります。
喉や口内が炎症していて、腫れや痛みがあるときに使用します。
殺菌効果はないので注意が必要です。
(例)アズノールうがい薬
2.殺菌作用
細菌に対して殺菌効果があります。
ウイルスに対しても、動きを弱らせる効果があります。
のどに痛みがある場合にも使用します
(例)イソジン
3.適量
必ずしもうがい薬を多く使えば良いということではありません。
殺菌作用の強いうがい薬は、使い過ぎると逆に粘膜を痛めてしまう可能性があります。
医師の指示に従って、用法用量を守って下さい。
水道水でうがいをするだけでも、十分な効果があります。
(2)塩うがい
塩水でうがいをすることを「塩うがい」といいます。<塩うがいのやり方>
1.コップ1杯(100ml程度)のお湯か水を用意する
2.スプーン4分の1杯程度の塩を入れる
3.口に含み、クチュクチュペッ!とうがいをする(1回目)
4.喉に塩水を届かせるイメージで、ガラガラペッ!とうがいをする(2?3回目)
*塩水うがいを行うときに、気を付けていただきたいのは、お湯に入れる塩の量です。
お湯や水の中に、どっさりと大量の塩を入れてしまうと、刺激が強すぎて喉の粘膜を傷める可能性があります。
また、うがい薬を使う場合も同様ですが、子どもが塩水うがいをする場合、うがい用の塩水を大量に飲み込んでいないか、周りの大人が見てあげましょう。
<塩うがい3つの効果>
塩うがいで得られる効果を3つ紹介します。
1.風邪やインフルエンザの予防
もちろん100%ではありませんが、塩水うがいは風邪やインフルエンザの予防に一役買います。
塩には殺菌作用があり、塩水うがいをすることで、喉に付着した風邪のウイルスをやっつけて、洗い流してくれる効果があると言われているのです。
また、喉の奥がうるおうことで、風邪のひき始めによく感じる喉のイガイガ感も抑えることができます。
とはいえ、風邪やインフルエンザをしっかり防ぐ目的なら、薬用効果が高いうがい専用液を使う方がいいと思います。
2.口臭を抑える
塩には殺菌作用があることを先述しました。これに加えて、唾液の分泌を促す作用もあるので、口腔内の唾液の少なさが原因で起こる、嫌な口臭を抑える効果が期待できます。
ただ、口臭の原因は"口の中"だけにあるとは限らないので、こまめな塩水うがいやオーラルケアをしても改善しない場合は、他の原因も疑ってみた方が良さそうです。
3.口内炎が痛い時のオーラルケア
口の中に口内炎ができている時、歯ブラシを使うのもデンタルフロスを使うのも、辛いですよね。痛いのは多少我慢して、いつも通りのオーラルケアを頑張った方がいいとは思うのですが、「どうしても無理!」という日だってあるでしょう。
そんな時、患部周辺のオーラルケアをまったく行わないよりは、塩水うがいをしておいた方がいいです。
口内炎等が痛いからといって、触れずに放置していると、口腔内が不潔になり、口内炎の治りが遅くなる可能性も考えられます。
少しだけ塩水が炎症にしみる可能性もありますが、歯ブラシの毛先やデンタルフロスが炎症に直接当たる時の痛みよりは、軽いものであると考えられます。
■うがいのやり方
(1)水で口の中を軽くゆすいで吐き出す
いわゆる「グチュグチュぺ」です。口の中を軽くゆすいで、口の中にいるウイルスを外に出すことが目的です。
(2)水を口に含んで上を向いて「おぉぉぉ」とゆすいで吐き出す。
いわゆる「ガラガラペ』です。ポイントは「お」でうがいをすることです。
「あ」より「お」の方が水が奥まで届きます。
(3) 2を繰り返します。
やり過ぎると粘膜を傷つけてしまう可能性があります。注意して下さい。
■抵抗あるけど・・・鼻うがいに挑戦
(1)準備するもの
食塩、水(ぬるま湯)、コップ、ティッシュペーパー
(2)鼻うがい液の作り方
約200mlのコップにスプーン2分の1杯くらいの食塩を入れます。これを40?42度Cのぬるま湯で溶かします。
これで塩分濃度0.9%の洗浄液ができます。
鼻に痛みを感じないためには、この濃度0.9%がポイントです。
冷たい水を使うと鼻粘膜を傷つけてしまったり、鼻に刺激を与えてしまいますので、体温より少し高いくらいのぬるま湯で実施することも忘れないで下さい。
(3)痛くない鼻うがい
1.あごを手前にひいて、少し頭を前に倒します。2.人さし指で小鼻の片方を押さえ、もう片方の鼻から食塩水を吸い上げます。
3.吸い上げた食塩水を口から吐き出します。
4.2と3を交互に3?4回繰り返します。
5.ティッシュで鼻をかみます。
(4)1日2回
効果的なのは、朝と晩の1日2回です。歯磨きと同じタイミングで実施する、など日々の習慣として取り入れると無理なく継続できます。
やり過ぎは粘液が取れる恐れがあるので、1日2回までが良いでしょう。
--終わりに
発声において、うがいすることの大切さを理解していただけたと思います。
喉の調子が良くない状態が続いているときは、「うがい」をしながら歌うボイストレーニングをしてみて下さい。
「うがい」は、咽頭を清潔にして、声帯を鍛え、口腔を発声に相応しい状態にしてくれます。
「うがい」は健康だけでなく、強い声帯と歌唱力アップを身に付けてくれます。

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