【ボイトレ】キレイなファルセットの出し方と練習方法！｜ボーカルスクールVOAT

―始めに

歌っていて高音が苦しいとか出ないなどの経験はありませんか？
プロの歌手のように、もっと楽に高音を出せるようになりたいと思っている方はたくさんいらっしゃると思います。
そんな時に高音域を楽に歌えるようにするテクニックとして用いられるのが「ファルセット」です。
今回は「ファルセット」についてお話ししたいと思います。

■ ファルセットとは、どんな声？

「ファルセット」とはイタリア語で、「仮声」と訳されることもあります。歌手が特に高い音域に対応するために作り出す発声テクニックです。
「ファルセット」の声質は、柔らかく優しい響き、綺麗で繊細さがあるのが特徴です。
単に高音を出せるだけでなく、歌の表現力を大幅に広げる事のできるテクニックでもあります。

■ ファルセット・裏声・ミックスボイスの違いとは

一般的に「ファルセット」＝「裏声」と思われがちですが、厳密には違います。
裏声には種類があり、その中の1つに「ファルセット」があるとされています。その他の種類として、「頭声（ヘッドボイス）」や「ホイッスルボイス」があります。
それらに加え、ミックスボイスも合わせて出し方の違いを説明していきたいと思います。

【ファルセット】

吐息に声を混ぜるイメージで、他の裏声よりも息の量を多く使って発声するのが特徴です。また女性に比べて、男性の方がファルセットを安定して出すのが難しいと言われています。

【頭声（ヘッドボイス）】

頭の上から声が突き抜けるように響かせる裏声です。ファルセットと比べると息漏れが少なく、芯のある声が特徴です。オペラ歌手などがよく使う発声方法になります。

【ホイッスルボイス】

「超ハイトーンボイス」「超高音発声」とも言われ、人間が出せる最も高い声と言えます。代表的な歌手としてマライアキャリーなどが挙げられます。
声帯をほとんど振動させずに発声するため難易度は高いですが、インパクトは絶大です。

【ミックスボイス】

ミドルボイスとも言われます。地声と裏声の中間の声で、地声のような声の強さを持ちつつ、裏声のような高音域を出すことができる発声方法になります。

■ ファルセットの歌手といえば！

【男性歌手】

平井堅さん　EXILE ATSUSHIさん　井口理さん(King Gnu)
Michael Jacksonさん　Philip Baileyさん(Earth,Wind&Fire)

【女性歌手】

宇多田ヒカルさん　絢香さん　手嶌葵さん　Uruさん
Whitney Houstonさん　Celine Dionさん

■ ファルセットの出し方とコツ

喉に力が入ってしまうと声帯がきつく締まってしまい、ファルセットはうまく出てくれません。

出し方のコツは
? 腹式呼吸で深くスムーズな息の流れを作ります。
? 喉を中心に顔回り、首などを余分な力を抜きリラックスさせます。
? 口を「O」の形にして、喉を開き「ホー」や「フー」でおでこや頭のてっぺんから声を出すイメージで出します。
地声のように大きな声を出そうとしてしまうと、喉が締まって出にくくなります。息を先行させて小さめの声で試してみましょう。

■ ファルセットの練習方法

?色々な母音で

「O」や「U」など、出しやすい母音の形で安定したファルセットが出るようになったら、他の母音でも練習してみましょう。力まず安定したロングトーンを発声することが重要です！

?音程を動かす

ファルセットのまま2度(ド?レ)や3度(ド?ミ)の狭い音程で歌う練習をしてみましょう。音が動く時に音量が乱れないよう一定に出していく事がポイントです。滑らかにスムーズに動かせるよう繰り返しトライしてみましょう。

?地声と裏声を切り替える

例えば救急車のサイレン「ピーポーピーポー」の様なイメージで地声と裏声を切り替えます。「ピー」で地声、「ポー」で裏声です。最初は音程を気にせず声色の切り替えだけに集中しましょう。だんだん素早い切り替えに対応できる、柔軟な喉が作られるでしょう！

―終わりに

ファルセットは本当に多くの曲で使われており、ポップスの歌唱にも今や必要不可欠と言えます。より聴く人を魅了する歌が歌えるよう、そして何より自分自身がより楽しく歌を歌えるようファルセットの練習に励んでみて下さい！