イヤモニを使ってライブのクオリティーを上げよう|ボイストレーニングVOAT

プロの現場でしか利用されることのなかったイヤモニが、音質の良さから音楽鑑賞用としても一般的にも利用されるようになりました。
そんなイヤモニについて、選ぶポイントなども含めてご紹介します。
■イヤモニとは?
イヤモニとは、カナル式イヤホンタイプのモニターのことです。
IEM=In-Ear Monitorと略されます。
イヤモニに流れているのは、いわゆる「返し」と呼ばれる音です。
「返し」とは客席にあるメインスピーカーから出ている音ではなく、自分の声や他の楽器の音など、それぞれが最適なバランスで調整された音です。
フェスやドーム級のライブステージでは、歌手やミュージシャンは必ず装着しています。
■ライブでイヤモニを導入するメリット
メリット①「ステージを自由に動き回ることができる。」
ワイヤレス受信機とセットになっているものであれば耳に装着しながら移動できます。
ステージのどこにいても正確な音をモニターすることができるので、より高度なパフォーマンスの実現が可能です。
ステージ上での移動が多かったりダンスをしながら歌うアーティストにとって、イヤモニはとても重要なアイテムとなります。
アーティストが観客席まで降りて歌う場面などもありますが、これこそイヤモニをしていないとタ到底できるものではありません。
メリット②「耳への負担が少ない」
周辺のノイズを遮断して必要な音だけをモニターできるので、最小限の音量で音の確認が可能です。
スピーカーの大音量で音を確認する機会が減るので、耳への負担は大きく軽減されます。
耳を大切にしなければならないミュージシャンにとって、イヤモニは耳を守るという意味もあります。
メリット③「モニター以外の音も確認できる」
音が客席にいくことがないため、本番中にステージ上のプレイヤーへスタッフから伝達することもできます。
曲の進行や曲順変更となった場合でもイヤモニを介して連絡が可能となります。
■自分専用を作ろう!イヤモニはオーダーできる
イヤモニは、自分の耳型を採取してオーダーメイドで作成することができます。
オーダーメイドで作成されたイヤモニは、カスタムIEM(Custom In Ear Monitor)と略されることもあります。
フィット感は抜群で音の遮音性も高く、音漏れがとても少ないので、より正確なモニタリングを可能にします。
優れた装着感や音質の高さから一般ユーザーにも幅広く認知されています。
購入方法は意外と簡単で、WEBで誰でもオーダー出来ます。
オーダーの手順は以下となります。
1.機種の決定
2.デザインの決定
3.耳型の採取
4.オーダー
1.機種の決定
種類は豊富で迷ってしまうと思いますので、専門店のスタッフに相談するのが一番です。
予算を決定した上で、好きな音楽ジャンル、アーティストや好みの音質傾向を伝えて選択肢を絞ってみましょう。
店頭に行かなくても、電話やメールでも相談にのってくれます。
2.デザインの決定
メーカーによってオプション内容は異なりますが、基本はほとんど一緒です。
フェイスプレート、シェル、カナルの色をカラーチャートやサンプルを参考にしながら選択します。
3.耳型の採取
採取は補聴器店にて採取ができます。
採取には3の方法があります。
①口を閉じてしリラックスした状態で採取
基本の採取方法で普段のリスニング環境と同じ状態で採取可能です。
②顎を固定して採取
顎関節が動かないので正確に採取できて、緩くもきつくもないフィット感になります。
③口を大きく縦に3回、顎を横に2回動かして採取
耳に接する面積が少なくて余裕ができるため、顎を動かしたときにずれにくくなります。
耳道のカーブがきつい人やステージユースできつくないフィット感が好みの方にオススメです。
■おススメ「イヤモニ」ブランド
(1)SONY INNER EAR MONITOR MDR-EX800ST
原音をそのまま再生することだけに集中して作られています。
ライブやレコーディングなどの現場で大活躍してくれます。
(2)JTS IE-6
高い解像度で音を響かせてくれるため、リスニングでも、音楽作成時のモニターとしても大活躍してくれます。
(3)Shure SE215SPE-A
音の良さ、力強さを実現していて、かつ求めやすい価格帯も実現しています。
ケーブルには、断線に強いケプラー素材を採用しているので、移動時に引っ掛けてしまうことを気にせずに安心して使えます。
(4)SENNHEISER IE 60
優しくて暖かみのある音なので長時間聴き続けても耳が疲れません。
リスニングを楽しみたいという人におすすめです。
(5)audio-technica ATH-E70
日本が世界に誇る音響機器メーカーのaudio-technica完全プロ仕様として作成したイヤモニです。
低・中・高の全音域を正確に再現してくれます。
-終わりに
イヤモニが、アーティストにとってストレスのない状態でベストなパフォーマンスを実現できるアイテムであることが理解できたと思います。
プロの現場を意識して作られているだけあって、音の良さは圧倒的です。
ぜひ、自分にあったイヤモニを手に入れて、これまで以上に音楽を楽しんでいただければと思います。