スキャットのコツ!アドリブを入れてジャズを歌おう | ボイストレーニングVOAT
スキャットとは歌詞の代わりに「ラララ」「ルルル」「ダバディダ」「シュビドゥワ」といった意味のない音声で即興的にメロディーを歌うことです。
スキャットを習得することで、楽器を弾くことができない人でもジャズを楽しむことができます。
■ スキャットをするにはコード進行を理解しよう
スキャットが音楽的に優れていないと、それは不愉快な雑音でしかありません。
コード進行に正しく当てはまっていることが、音楽的に優れていることの最低条件となります。
そこで、ここではジャズの基本コード進行「ツーファイブワン」について説明します。
(1)ツーファイブワンとは?
このコード進行を採用することで、いわゆるジャズのオシャレな雰囲気を醸し出すことができます。
「ツーファイブワン」とは2度から5度、5度から1度というコードの流れを意味しています。
キーがCの場合「DmからG、GからC」となります。
しかし、実際に聴いてみると、このコード進行にはジャズの要素が薄いように感じるはずです。
原因は「マイナーからメジャー、メジャーからメジャー」とポップスやロックでよく使われるコード進行になってしまっているためです。
ジャズの雰囲気を強めるためには、セブンスを中心とした四和音以上のコード進行にする必要があります。
三和音のシンプルな響きでジャズの雰囲気を作るのは非常に難しいです。
複雑な響きにはなりますが、四和音以上のコードを使用することで、大人びてオシャレな雰囲気になります。
(2)ジャズらしい楽曲にする工夫
ツーファイブワンのコード進行に、ウォーキングベースを合わせることでさらにジャズらしい楽曲になります。
(3)ツーファイブワンを基にしたコード進行
Dm→G7→CM7→FM7
4度のメジャーセブンスを追加したコード進行です。
Am7→D7→GM7→E7
最後に転調コードを入れることで雰囲気を盛り上げて変化を促すコード進行です。
■ とにかくやってみよう!歌いたくなるスキャット曲
(1)un homme et une femme
映画「男と女」のメインテーマ曲です。
スキャットはサビ部分だけですが、ボサノバテイストで優しいボーカルは覚えやすく、思わず口ずさみたくなるはずです。
(2)めざめ/伊集加代
コーヒー(ネスカフェ)CMでお馴染みの曲です。
キャッチーなメロディーはもちろん、ボーカルだけのアカペラ編成なので強く印象に残ります。
(3)Eddie Thomas Singers
多人数でのスキャットです。
難しいことは考えず、とにかく皆んなで声を出すだけで楽しいと思わせてくれる楽曲です。
音楽にあまり馴染みのない人も楽しむことができるはずです。
■ スキャット練習におすすめの動画
(1)Me & My/Dub-I-Dub
ノリの良いトランス系のスキャットです。
サビの部分などは誰しもが一度は耳にしたことがあるはずです。
(2)Saint Preux & Danielle Licari/Concerto Pour Une Voix
TV番組のBGMとして使用されることが多かったので知名度高いです。
歌詞は無く、ひたすらスキャットで、ハイトーンボイスはとにかく美しいです。
(3)Jambra/Pro Stocker
不思議な曲調から徐々に希望の光が指すような展開に感動します。
早口や力強さだけがスキャットの魅力ではないことが分かるはずです。
?終わりに
スキャットが上達するコツは、とにかくやってみる、ということです。
巨匠やレジェンドの有名なフレーズをたくさん真似してたくさん練習あるのみです。
継続してやっていくうちにグルーヴやスウィングが体に自然と馴染んでくるはずです。
それから徐々に即興で出来ることが増えていくと思います。